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※私達はアマチュア・サクソフォンアンサンブルですので、お金を頂戴するような事はけしてございません。お気軽にご連絡下さい。
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うっさん夫妻と飲み会
うっさん夫婦
奥様の名前はたまき
旦那様の名前はうっさん
ごく普通の2人はごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。
でもただ1つ違っていたのは、
奥様はプロピアニストだったのです。

こんばんは、きんじですよ。

今夜はちょっと喉が痛いです。ええ、笑い過ぎました。
昨日までの日記での告知のとおり、当ブログと相互リンクをしている静岡県磐田市のメガマーツサキソフォンアンサンブルの、うっさんが香川に帰省するとの情報で「じゃー是非一緒に食事でも!」とお誘いした事により実現したダッパー&メガマーツ交流会

今夜の集合場所は高松市、トキワ新町を南口から入ってすぐにある豚料理専門の居酒屋『豚満』。ちょっとレトロな雰囲気のお店ですが、出てくる料理はかなり美味しい。値段もそこそこなので、ちょっとお勧めです。
とまぁ、そんなお店の話しは置いておいて。

今回の主役、メガマーツうっさん
この方、今は浜松市で仕事をしながらアンサンブル活動をされているのですが、元々は香川県は丸亀市のご出身。しかも、先月結婚式を挙げたばかりの新婚ホヤホヤ。湯気が出てます。
で、今回は夏季休暇を利用して奥さんを連れての帰省と言う事で、ご自分のブログで

『あ〜、あ〜、香川の某団体に告ぐ。明日から香川に帰るから一緒に遊ぶように。この要求を呑めない場合は、うちの可愛い嫁さんは見せてやらん。』

という極悪非道な要求を突きつけて来たわけです。

で、この要求に応じるため、我々ダッパーは敢然と立ち上がったわけですよ。
てか、お盆期間中で仕事量が減っていたり、夏季休暇中だったりと、みんなたまたま都合が付いてしまったので(要するに暇だった。)、久々にダッパー5人が楽器を持たずに集合です。

待ち合わせ場所に現れたうっさんは、……良くも悪くも生粋の讃岐人!って感じ。(訳:とってもいい人。癒し系。憎めない。でも、頼りにされるタイプかっつーと、えーと、そのー、なんだ…ははは。)
そして、奥さんは……ええええええ、めちゃめちゃ美人さんですよ!!性格もすっごい明るい素敵な女性!!いいの?うっさんでいいの?(←酷い言われようです。)という感じ。そして冒頭のナレーションの通り、奥さんはプロのピアニスト!それだけでも凄いと言うのに、プロサクソフォン奏者の中村剛久氏と一緒にDeux executantsというコンビを組んで積極的に演奏会活動をされているのです。
このお2人なら、いろいろ面白いネタ…もとい、お話しを聞かせてもらえそうな予感…

早速店に入り、乾杯をした頃にはまだ緊張した表情だったうっさんご夫婦ですが、次第に打ち解け、まるで数十年来の友人だったかと錯覚しそうなくらい楽しい雰囲気に。
それと同時に徐々にうっさんの口が饒舌になっていく!

お2人の馴れ初めをお聞きするだけでも本当に楽しいお話しだったのですが、もっともっと話しが盛り上がったのは、僕がうっさんの高校時代の話しをふった所から始まった、うっさん波乱万丈のサックス人生
いや〜うっさんのお話しが面白過ぎて、腹筋痛いわ、喉は枯れるわで、本当に楽しい食事会となりました。

で、うっさんから許可を頂きましたので、次回からはその辺のお話しを詳しくブログに書かせてもらいます。

題して、『実録・ケニーFへの道』

どうぞお楽しみに〜。(あ、もしかするとメガマーツの皆さんは耳タコ話しかも知れませんが、脚色すんごいやりますのでご一緒に楽しんでください。)


それにしてもまだ喉痛い。明日絶対声枯れてるって…。

| うっちーがゆく! | 23:55 | comments(6) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(1)
イエロ「いきなり昨日の予告とタイトル違うやん。」

いやー、あんなベタベタなタイトルを何日も続けるわけにはいかんでしょ。
それより昨日のコメントは何!?

イエロ「何って?」

本編よりはるかに面白いやん。飲んでたコーラ噴いた。コメント欄で済ますにはもったいなさ過ぎ!…って事で、皆さんも昨日の日記のコメント欄、読んでみてください。面白いよ〜。

て、事でお待たせ。本編スタートです。

--------*--------*--------*--------*--------

平成15年6月某日。
静岡県は浜松市のとある楽器店の扉を開けてフラリと入ってくる青年がいた。
年齢は20代後半くらい。
背丈は175センチくらい。
飄々とした風貌に銀縁メガネ。
どことなく憎めないあどけない笑顔を張り付かせた、ちょっと不思議な印象の青年である。

彼は店に入るや、壁際のガラスケースに所狭しと陳列された楽器を順番にゆっくり歩きながら見始めた。トロンボーン、トランペット、ホルン、クラリネット…彼はただ「眺めている」程度の視線でそれらを見送ったが、サックスのショーケースまで来るとそこで突然歩みを止め、今度は熱心に、それこそ食い入る様にそこに陳列されている様々なサックスを見比べ、値札を見比べ、小さな声で「う〜ん」とか「あれ?」とかなにやら困った風にブツブツ呟き、そしてまた楽器を、値札を見比べている。

この楽器店の店員はお客様から声をかけられない限り、こちらからは声をかけない。そういうスタンスを守ってきていた。だから、この店に入社してもう4年目になるこの女性店員は、青年のその姿を見てとても気にはなってはいたがなるべくそっとしておこうと我慢していた。
しかし、それはもしかしたらわずか数分の事だったのかも知れないが、あまりに挙動不審な程の彼の熱心さについ引き込まれ、彼女は思わず声をかけてしまった。

「いらっしゃいませ。サックスをお求めですか?」

聞こえなかったのか、それとも自分に声をかけられたとは思わなかったのか、なおも青年はサックスを見比べ続けている。

「…お客様、もしよろしければお伺いしましょうか?」

彼女はさらに近寄りもう少しだけ大きい声で話しかけた。
ようやく気がついたかのようにふりむいた青年は、声をかけてくれた嬉しさを表に出しながら、おずおずと質問した。

「すみません。これと、これは随分値段が違うみたいだけど…何が違うんですか?」

彼が指差した最初の「これ」はアルトサックス。そして次に指差した「これ」はソプラノサックスであった。つまり彼はアルトサックスとソプラノサックスがどう違うのか判らないという事。この質問で彼女は青年が頭にが付く素人さんだと即座に判断、可能な限り判りやすく、しかもゆっくりと説明を始めた。

「この2つの楽器は、どちらも同じく『サックス』という楽器の仲間ですが、こちらがアルトサックス、そしてこちらはソプラノサックスと言います。楽器の大きさが違いますので、実際に演奏すると半オクターブ、音が変わるんですよ。」

青年は屈託の無い笑顔でさらに質問した。

「『オクターブ』って何ですか?」

女性店員は「おっと、そこからかい!」と内心ツッコミながらも営業スマイルを微塵も崩さずさらに説明を続けた。

「ドレミファソラシドという音階がありますでしょう?その一番下のドと一番上のドの音程の差をオクターブと言います。そして半オクターブとはその半分。つまり、ドレミファソラシドの真ん中のソと一番上のドの音程の差の事なんです。…お判りでしょうか?」

怯まない彼女の笑顔に、青年はちょっと困った顔をしながら、

「うーーん、そうなんだ…」

と判った様な判ってない様な生返事。
この時彼女は内心「まぁ、こんな初歩の質問してくるくらいだからただの冷やかしでしょう。」と青年を値踏み、次の言葉を予測していた。だが、彼の口から出た言葉は彼女の予測を大きく裏切るものだった。

「半オクターブしか変わらないのに、こっちは随分安いんですね。じゃあ、このソプラノサックスって奴を買います!

ええええええ!?買うの?人の話し聞いてた?ねぇ、聞いてた?半オクターブ違うって大した事じゃないって誰か説明した?て言うか今買うって言ったよね、マジ買うの?本当に買っちゃうの?絶対、ぜーーーーったい部屋のオブジェになるわよ!(この間約1秒)

…と言う心の叫びをオクビにも出さず、彼女はこの4年間で身に付けた完璧なビジネススマイルで静かにお辞儀をした。

「ありがとうございます。それでは楽器をご用意致しますのでこちらへ…。」

……

こうして青年はその楽器店に入ってわずか30分足らずで小脇にソプラノサックスのケースを抱え、得意満面の笑顔で店を後にするのだった。

彼の名はうっちー
このたった30分の出来事が彼の人生にとって本当に大きな転機になることは、まだ彼自身知る由も無かった。もしこの時、この女性店員が彼の暴挙を賢明にも止めていたなら、これから先巻き起こる様々な騒ぎは起きずに済んだのかも知れない。ただ、彼女が止めなかったからこそ、運命の歯車はゆっくりと、しかし確実に動き始めたのである…。

(続く)

(注)本日記はフィクションが少し混ざってます。登場する人物はもしかすると実在する人物かも知れませんが、そっとしておいてください。

| うっちーがゆく! | 23:15 | comments(7) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(2)
楽器店を出たうっちーは、ソプラノサックスのケースを抱えたままJRで自宅アパートの有るA町まで戻って来ていた。新しいおもちゃを買った子供なら誰でもそうである様に、うっちーは自分でも不思議なほど気持ちが湧き立っていた。いつもなら必ず立ち寄るハズの駅前の本屋も、CDショップも、ゲーセンも今日だけはパス。一刻も早くアパートに戻ろうと足を速めていた。

ところで、音楽について全くの素人のはずのうっちーが、数ある楽器の中から迷わずサックスを選んだのには実は理由がある。

お判りのとおり、うっちーは生まれてこの方、「音楽を演奏する側」に立った事がほとんど無く、とりわけ歌詞の無い楽器演奏とは全く無縁だった。せいぜい学校の音楽の授業の際に吹くリコーダーくらいのもので、それすらうっちーにとっては苦手であり退屈な時間だった。
当然クラブも中学時代はバドミントン、高校時代は卓球と、全て体育系クラブ。
勉強はとてもよく出来る方だったので、地元で1・2位を争う高校に入り、さらに大学は関西の某理系大学に進学したが、そこで彼が情熱を燃やしたのは何と『鳥人間コンテスト』だった。
「記録、それはいつも儚い〜!!」
とエンディングで締める例のアレである。
来る日も来る日も航空力学、気体力学、材料力学…さらには操縦者のメンタルケアと、勉強そっちのけで没頭する毎日だった。(いや、むしろ普通に授業を受けていたより余程勉強していたと言っていいのかも知れない。)
そして、大学を無事卒業したうっちーは全国的に有名な機械製造会社に入社、今の職場へと配属されたわけであるが、ここで同期として配属された女性と、何だかんだで交際を始める事になる。
この女性とうっちーの恋のはじまりと終わりのエピソードについても書き始めると日記4〜5話は軽く超えそうなボリュームの笑い有り、涙有りの感動巨編となるのだが、本編とは直接関係が無いので涙を飲んで割愛するとして…交際中彼女がうっちーに熱心に勧めたのが映画タイタニックで一躍有名となったケニーGのCDだった。
しかも1枚や2枚じゃない。当時既に発売されていたケニーGのアルバムは全12枚。その全てを持って来ては聞かされる。最初は全く興味が無かったうっちーだったが、耳が慣れてくればそのメロディも自然と覚えてくる。しまいには鼻歌まじりにメロディを口ずさんでいる。おぉ!何と言う洗脳の恐ろしさ。
しかし、やがて彼女とは悲しい別れが待っていたのだが…え?別れた理由?まぁ、それはさすがにここでは書けないので察していただきたい。…その消失感たるや大変なもの。来る日も来る日も出るのは涙と鼻水と溜息ばかりで、1人アパートで居るだけで自分がどうにかなってしまいそうな恐怖すら感じていた。いや、どんだけ失恋の痛みが激しいんだよとツッコミたいのだが、まだ若いうっちーにとってはそれほど情熱をかけた恋愛だったと言う事なのだろう。
そんな毎日に耐えかねていたうっちーの目にふと止まったのが、部屋の隅に押しやっていたケニーGのCDだった。この時の彼は、よほど気持ちが追い詰められていたのか、いきなり神の啓示が下ったかのような思いに囚われた。

「そうだ。サックスを吹こう。俺のこの悲しみを消し去ってくれるのはもはやサックスだけだ。俺は…俺は……ケニーGになるんだ!」(BGM:タイガーマスク、オープニング曲前奏部分)

ケニーGて。
君、リコーダーすら嫌々吹いてたくせに、何と大胆な。と誰もが思うところだが、このときのうっちーは真剣そのもの。運良く…と言うか運悪くと言うか、ちょうど先日ボーナスが出たばかり。思いついたが吉日とばかりに速攻で銀行にダッシュ。有り金を全部握り締めて走って行った先が昨日のお話しとなるわけである。

さて、お話しを最初に戻すと、自宅に戻ったうっちーは早速ケースを床に置き、その前にどっかと座った。さすがは理工系大学を経て現在の会社に勤めているだけあって、いきなり楽器を手にして適当にいじり始めるなんて事はしない。まずは添付されていた説明書を丹念に読み進め、そこに記載されている通りに楽器を組み立て、ケースに一枚だけ添付されていたオマケのリードをマウスに取り付け、いざ!とばかりに息を入れてみた。

  ぽへ。

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!鳴ったーーーー!!!」

うっちーガッツポーズである。
初めて手にした楽器でいきなり音が出たのである。彼にしてみれば大快挙。俺って天才?とつぶやいたとしても誰が彼を責められようか、いや僕は責めるけどね。まぁ、そんな事は置いておいて、うっちーとソプラノサックスとのこれから始まる長い物語の最初の音はこうして響いたわけである。

(続く)

| うっちーがゆく! | 23:15 | comments(16) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(3)
昨夜は年に2回ペースで集まる友人達との飲み会が有りまして、あまりにもの楽しさについついチューハイ4杯を一気に飲んでしまいました。
ええ、ダッパーブラックからダッパーレッド(偽)へ急速チェンジでした。もはや「蒸着っ!!」と叫んでも良さそうな勢い。で、帰宅したくらいまでは記憶あるのですが…こ、ここはどこ???(今午前3時です。それでも目が覚めてPCの前に座っている自分を自分で誉めてあげたい。)(と言うよりこんな時くらい朝まで寝ちゃおうよ、自分。)

こんばんは、きんじですよ。チ、チクゴタイゾー……(←まだ使うか、このネタ)



 --------*--------*--------*--------*--------

うっちーは悩んでいた。

せっかく自分の中に芽生えた恐ろしい程の才能である。これを放っておくわけにはいかない。しかし、自分が今済んでいるこのアパート(築21年)で練習に励んでいたのでは、ご近所様総出でボコられるのは必至。さて、どうしよう…

楽器練習に関して全くの素人ではあったが、それでも自室で練習してはご近所迷惑に違いないと理解できるくらいにはうっちーは常識人であった。しかし、アビテックスの存在もe−Saxの存在も知らないため彼にはこの部屋で練習するという選択肢は無かった。もっとも知っていたとしても、アビテックスは一番安い奴で約40万円…とても手が出せる値段では無かったし、e−Saxは残念ながら彼の持つソプラノサックスタイプは存在しないので、結局同じ事なのだが。

考えた末にうっちーの選んだ練習場所は残念な事に街中の貸しスタジオでも無ければ、カラオケ店でも無かった。
…練習と言えば、熱血!熱血と言えば沈む夕日に向かってダッシュ!ダッシュと言えば砂浜だ!砂浜…海かぁ……遠いなぁ……
あ!何だそう言えば近くに河川敷があるじゃないか。ダッシュと言えば河川敷だ。よし、そこで特訓だ!(どういう理屈かは不明)
中・高時代に培った体育系の血はまだまだ健在だったらしく、その熱血に命じられるままうっちーが向かった先はチャリンコで10分程走った先にある天竜川の河川敷
こうしてうっちーの血のにじむような特訓が開始された。

ボエーーーーーーーー…

ボエーーーーーーーーー……

ボエーーーー〜ーー…

ボエーーーーーーーーーー


近くに住んでいた犬はこぞって遠吠えを始めた。
川端の木に巣を作っていたカラスは引越しをした。
猫は逃げた。
そして近所の小学生の間では新しい都市伝説が生まれようとしていた。

それでもうっちーはやめなかった。漢である。体の中に脈々と流れる熱血は、それだけで攻撃力を2倍にした。
ただ悲しいかなうっちーは正しい練習方法を全く知らなかった。
彼の手の中に有ったのは、楽器を購入した際に添付されていたマニュアルのみ。
そこには運指は書いてあったが、どうすれば上手になるかなんて書いてなかった。
彼の手元にある唯一の情報は、彼女が残していったケニーGのCDのみ。
ケニーG
そう、この極端に右端咥えな写真をうっちーは「正しい楽器の咥え方」と理解した。よせばいいのに、それは葉巻を咥えてますか?とツッコミたくなるほど無理にマウスを口の右側に咥え、ひたすらドレミの練習をした。そして子一時間ほど音階練習をした後、練習の仕上げは唯一音階をなぜか覚えていた「ロンドンデリーの歌」の演奏である。
…こうして天竜川河川敷の1日は悲しいほどに調子の外れたロンドンデリーの歌で締めくくられる事になった。

うっちーの偉いところは諦めないところだった。
「鳥人間コンテスト」で培われたネバーギブアップの精神で来る日も来る日も練習に励んだ。しかし残念ながら、正しい演奏技術も練習方法も知らないままでは上達するハズも無かった。

…楽器を手にしてからかれこれ1ヶ月。これだけ練習しているのに未だにロンドンデリーしか吹けない。おかしい…。どうしたら俺のセブンセンシスは目覚めるのか…

熱血以外にも多少妙な血も混じっているようである。
まぁ、それはおいて置いて、悩んだ末に導き出された結論は、
『師匠を見つけよう』
だった。て言うかそのくらい最初から気が付けよ、と言うツッコミは彼には届かない。
思いついたらまっしぐら。彼が向かった先はあの楽器店だった。

彼がドアを開けた瞬間、例の女性店員は小さく「うぁ、また来たヨ!」と叫んだ。もちろん、そんな叫びはうっちーには聞こえない。

「あのー、先月買ったサックスの事なのですが…」
「はい、いかがされましたか?」
ちっともうまくならないんですよ。
「はぁ…」
「で、考えたのですが、俺の師匠を紹介して欲しいと。」
「はぁ?」
「稽古をつけてくれる人を探してるんですが…こちらで紹介してもらえませんか?」
「あぁ…レッスンですね。それでしたら当店で毎週サックス教室がありますので、そちらに参加してみませんか?」
「ほんとですか!是非!」

こうして、うっちーはサックス教室への参加手続きを済ませ、意気揚々と店を後にした。

そして翌週の水曜日、午後6時。
うっちーは指定されたレッスン室の扉の前に立っていた。

これでケニーGにまた一歩近づける!
1つ大きな深呼吸を済ませ、彼はレッスン室の扉を開けた。
だが、そこに待っていたものは過酷な試練だけだったのだが、希望に胸を膨らませたうっちーには教室に渦巻く黒い霧が見えるハズもなかった…

(続く)

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お知らせ:
明日はサクソフォンアンサンブルコンサートに向けての第4回練習日ですので、本連載は一時お休み、替わって毎度おなじみの練習レポートをお届けします。
本連載の再開は来週中頃になる予定です。どうぞお楽しみに!
(果たしてニーズなんか有るんだろうか…。)


| うっちーがゆく! | 23:55 | comments(7) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(4)
以前ちらりと宣言したのですが、今JASRACの申請をしようとしています…が、ややこしーーー!!JASRACのホームページをあちこち読んではいるのですが、僕の読解力が足らないせいなのかも知れませんが今ひとつよく判らない事も多く、ちょっと難儀してます。今日も事務局に電話して根掘り葉掘り聞いて、その時は「あー判った!」と思うのですが、またしばらく経ってよく考えてみると「??」って感じになったり。

て事で、まぁ近々天下無敵の紋所を手に入れる予定です。
それと同時にダッパーのなんちゃってアンサンブルな音も公開して、後悔しちゃおうかと…いやいや、これは洒落では!全然そんなつもりでは!


きんじですよ。香川はまだです。(だから?)


さて、お待たせしました。「うっちーがゆく!」連載再開です。
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教室に入ったうっちーを待っていたのは、年齢30前後の男性の先生だった。
黒縁のメガネに、髪は7・3分け。
薄いブルーのYシャツの袖を肘まで巻くり上げ、そしてエンジ色の蝶ネクタイを締めている…どういうファッションセンスなんだかよく判らないが、何より気になったのは、とっても優しそうな笑顔を無理に顔に張り付かせているといった妙な印象を感じる事だった。

「こんばんは。君は…えーっと…あぁ、うっちー君だね。はじめまして。僕がこの教室の講師です。よろしく。」
「あ、どうぞよろしくお願いします…。」
「うっちー君は…楽器を買って1ヶ月なんだね。…で、それまで楽器の経験は無い…と。」

先生は先週提出した申込書に書き込んだ簡単なプロフィールを読みながら、「この通りなんだよね?」と問いたげにチラチラと上目遣いでうっちーの方を見た。

「あ、そうなんです。もう音は一通り鳴るようになってるんですよ。曲も吹けるようになってるし。」

曲吹けるって言っても「ロンドンデリー」だけなのだが。

「あ、そ。…じゃあ、早速うっちー君の音を聞かせてもらおうかな。」
「わかりました。」

と、後ろに置いておいた楽器ケースを前に取り出すうっちー。

「え?ちょ、ちょっと待って。1ヶ月前に買った楽器ってそれ?
「ええ…これですけど。」
ソプラノだよね。」
ソプラノですよ。」
「アルトとかテナーとかは持ってないの?」
「ええ。一番安いのがこれだったもので。えへへ。」

いや、そこは笑うところじゃないぞ、うっちー。先生は頭をかかえてる。
アルトやテナーなら演奏しやすいから先生もレッスンを進めやすいのだが、まさか楽器経験ゼロのくせにソプラノを抱えて超笑顔でやって来る奴がいるとは……彼の想定外だった。

やばい。俺、こいつ教えられるだろうか…

「あのね。うっちー君みたいな初心者の人はソプラノよりアルトの方が楽器を吹くのは簡単なんですよ。ほら、僕もアルトしか持って来てないでしょう?だから、ソプラノじゃなくてアルトでレッスン受けた方がいいんじゃないかな?」
「いや、でもこれしか無いですし…これでお願いします。知ってますか?アルトとこれってたった半オクターブしか違わないんですよ。大丈夫大丈夫!」
『たった半オクターブ』て…」

先生は言いようの無い脱力感に見舞われながらも、これも仕事と割り切る決意をした。

「わかりました…。じゃあ、うっちー君はそれでいいです。でも、私は今後もうっちー君のためにソプラノを持って来るなんて事はしませんからね。いいですね!?」
「??…はぁ。それでいいですよ。……何か怒ってます?」
「!!!!…い、いや、怒ってなんかないよ。…じゃあ、うっちー君、楽器を組み立ててまずは音を聞かせてください。」

先生お気の毒に。確実に血圧が普段の3割増しには上がったと思われる。
先生は内心えらいのに当たったなぁと思いながら、うっちーの準備を待っていた。

「準備できました。何吹きましょうか?」
「あーなんでもいいよ。吹ける曲があるって言ったよね。それでいいから。」
「わっかりましたー♪」

うっちーは息を大きく吸い込んで、あの川原で何度も何度も練習したロンドンデリーを心をこめて、自信たっぷりに吹き始めた。

ボエーーーーーーーー…

ボエーーーーーーーーー……

ボエーーーー〜ーー…

ボエーーーーーーーーーー


あまりに悲しいロンドンデリーを聞きながら先生はぼんやりと考えていた。
…あーこれどっかで聞いた事あるなーなんだっけ。
えーっと……あ!そうそう、ジャイアンの歌だよ。そうだそうだ。ふふふ…なんだージャイアンかー。で、これ何て曲だっけーーー……



「先生、吹き終わりましたが。」
「…え?…あー、吹き終わりましたか。あやうく違う世界に連れて行かれる所でした。」
「は?」
「いえいえ、こちらの話し。ところで、どうしてストラップ付けないのですか?いくらソプラノでもそれじゃ疲れるでしょう?」
ストラップって何ですか?

何と、うっちーは今の今までストラップを知らなかった。それもそのハズ。彼の唯一のバイブル、ケニーGのCDのジャケットでは彼は一切ストラップを付けていないのである。
先生は「そこからかよ!」と内心ツッコミながらも極力冷静な口調で、自分のストラップを見せながら説明した。

「ストラップって言うのはこれの事です。この様に首にかけ、楽器のこの部分に引っ掛けて楽器を吊り下げます。こうしないとサックスは指だけで支えて演奏するには重すぎるんですよ。」
あーー!このワッカ、それに使うものだったんですかー!」
「そうですよ。何に使うものだと思ったんですか?」
「使わない時、壁に吊るす用のものかと。」
「…君、今日はもう帰っていいよ…」

まぁ、そんなこんなでうっちーのレッスンは始まった。
ただし、いつまでレッスンが無事続くかは、先生のヒットポイントの残量次第だった…

(つづくっ!)


| うっちーがゆく! | 23:29 | comments(4) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(5)
10月に予定されているサクソフォンアンサンブルコンサート、テナーパートにA崎君という方が今年から参加してくれているのですが、大変おめでたい事に来月頭にご結婚されるとの事。
おお!!それじゃあ、もちろん披露宴するよね?披露宴するならやっぱりサックスの生演奏でしょ?とばかりに無理やりお祝い演奏をする段取りを決めてしまいました。
(全てメールでのやり取りだったので、迷惑そうな表情を僕に見せる事ができなかったのがA崎君の敗因です。)
お祝い演奏参加者は、僕・のりくん・イエロ君・ブランシアのY下君・リベラの新婚ホヤホヤめぐちゃん、の5人の予定。さーて、どんな演奏になるのやら。
でも、まだ曲も決まってなければ、練習日すら決まってないのに、本番まであとたった9日って、チョー上向きぅけるんですけどー………って、全然面白くないヨ!
きんじですよ、こんばんは。

大丈夫かなぁ…マジ心配。←自分からやるっつっといて。

 --------*--------*--------*--------*--------

結局、持ち前の「うっちーパワー」でレッスンを受けさせてもらう事になったうっちーだったが、この教室のレッスンははマンツーマンではなく、複数の生徒さんと一緒にレッスンを受ける方式だった。

当然ながらレッスン開始時刻になると、他の生徒さん達がぞろぞろ入ってくる。

「こんばんはー」
「先生、こんばんはー」
「こんばんはー」
「こんばんはー」
「今日は暑いですねー。あ、さっき走ってたでしょー?」
「そーそー。遅刻ー!やっべーって走ってきたー。」
「あ、こんばんはー」
「先生、今月のレッスン料なんですけど…」
「…

みんな勝手知ったるレッスンの段取り。
新顔が居るなーという目線でうっちーを眺めつつも、壁際に立てかけているパイプ椅子を自分達のいつもの場所に置き、その足元に楽器ケースを置き、雑談しながらも楽器を組み立て始める。

(へー、みんなの楽器はアルトサックスなんだー…)

うっちーはぼんやりとそんな事を考えながら、他の生徒が黙々と準備をしているのを黙ってみていた。ほどなく全員が自分たちの前に譜面台を組み立て、さらには黄色い本をその上に載せているのに気が付いた。

(あ、あの銀色の骨組みは学校の音楽で見た事ある。確か楽譜を置くやつ…で、あの本は?)

「先生〜!」
「何ですか?」
うっちーは自分の隣りに座った生徒の譜面台を指差し、
「これ、持ってないんですけど。」
「あぁ、譜面台買ってないんですね。このレッスン室付属のものがありますから、使ってください。でも譜面台は買っておいた方がいいですよ。」
「ここのはタダなんですか?」
「え?あぁ、ここでお使いいただく分にはもちろん無料ですよ。」
「じゃ、いいです。使える物がある内はそれ使わないともったいないですから!」

晴れ晴れとした笑顔で答えるうっちーには、姑息なケチ根性は微塵も感じられなかった。ただ、田舎の両親に叩き込まれた「もったいないお化けが出るゾ」の教えに純粋に従っただけである。

「…そ、そうですか…まぁ、ご自由に…それと他の人も持っていますが、この本を使ってレッスンを進めますのでお渡しします。」
「ありがとうございます。…って、先生、この本『テナーサックス』って書いてますよ。僕の楽器はソプラノですから〜!」

凄く誇らしげに先生の間違いを指摘するうっちー。
実は彼には、今まで雲の上の人と思っていた相手が些細なミスをした時、この人も自分と同じ普通の人だったんだな〜とうれしく感じると同時に妙にテンションが高くなる悪い癖がある。

「いやいや、私が間違ってるんじゃないよ。君の持っているソプラノサックスとテナーサックスはちょうど1オクターブ違いだから、同じ本で練習していいんだよ……ってその顔は判ってないね。しかもまだ私を疑っている顔だね…。いいから、とりあえずその本を使ってください。」

先生、ヒットポイント−15

他の生徒達はこの新顔ちょっと変かも…という顔をしている。
そんな微妙な空気を全く気にする様子も無く、むしろ「勝ったな!」と言う満足げな表情でうっちーは教室の後ろに並べられていた譜面台の1つを取り、自分の席で組み立て…組み立…く、組み…「あ、あれ?」
折りたたみ式の譜面台を組み立てた経験のある人ならピンと来ると思うが、この方式の譜面台はその広げ方にちょっとした順番が有る。
まごついているうっちーを見るに見かねた隣りの生徒がうっちーの譜面台を奪い取り、さっさと組み立ててくれた。人懐っこい笑顔でぺこりと礼をして譜面台を受け取るうっちー。

「さて、それじゃあ皆さん準備が出来たようですから、まずは楽器を持つ姿勢のチェックをしましょう。楽器を構えて下さい。」

生徒全員が一斉に楽器を構える。
慌ててうっちーも楽器を構えた。

「背筋を伸ばしてー、肩の力を抜きましょう。マウスピースは自分の口にまっすぐ咥えられていますか?ベルはちゃんと前を向いていますかーーーーーって、うっちー君、君の楽器はベルをこっちに向けなくてよろしい!君の楽器は吹き矢では無い!」
「今、ベルを前に向けろって言いましたよ?」

他の生徒達は、くすくす笑い始めた。

「そ、それはアルトサックスみたいに楽器がUの字になっていてベルが前に向って広がっている楽器のお話し。君の楽器はまっすぐなんだから、ベルは下を向いてていいの!って、だから、私を狙うんじゃない!」

生徒達はとうとう大爆笑
いつもクールな指導しかしていなかった先生がこんなに面白いコントができるなんて!
生徒達は全員、先生の今までに無かった一面を見てうれしくなった。そして今までよりも少しこの教室が好きになった。
…と同時にこの新人はちょっと違うゾと認識したのだった。

先生、ヒットポイント−20


(続くっ!)


| うっちーがゆく! | 23:33 | comments(4) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(6)
明日は吹奏楽コンクール四国大会です。
なっちゃん、中学最後の演奏です。
これを聞かないわけにはいきません。何を置いてでも、絶対聞きに行きます。

で、コンクールはどこで?
なっちゃん「愛媛県だよ。愛媛県県民文化会館。」
ほうほう。で、出番は何時?
なっちゃん「9時50分♪」
そっかー9時50分ね、了解!
我が家から愛媛県県民文化会館までは…(エリシオン号のナビ様に計算を依頼)…2時間20分で到着っと…で、本番が9時50分だから…7時半に出たんでは全く余裕が無いから7時に家を出ればいいかな…って事は朝6時に起きればいいのか…
奥さん「ダメダメ。休憩無しに車運転するわけにいかないし、もう少し余裕みないといけないから、6時出発ね。だから明日は5時起き♪



えええええええええええええ!!!??
ごごごごごごごご5時ぃ!?
起きられる自信さっぱり無かとですよ。(ならとっとと寝ろよ。)
きんじですよ、こんばんは。

でも、なっちゃんのラブリーな演奏姿をこの眼に焼き付けなければ!!!(だからとっとと寝ろってば。)

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初回のレッスンで他の生徒達のハートを鷲づかみにしたうっちーは、あっと言う間にその教室のムードメーカーとなってしまった。
本人は別に笑わせようとしているわけでは無いのだが、彼独特の全く毒気の無い屈託の無い笑顔と、持って生まれた妙な「間」が静岡県人のツボにヒットしたようである。あるいは、それは讃岐人だけが持つ独特なのんびりズムがそうさせているのかもしれない。
何にせよ、次に何をしてくれるんだろうという期待感からか、生徒さん達の出席率はとても良くなり、先生としては甚だ不本意な理由ではあったが、教室が活気付く事はもちろん大歓迎だった。

だから、
ド#とレ♭が同じ運指である理由を説明したり、
リードは消耗品だから1枚を延々使っちゃダメな理由を説明をしたり、
楽器ケースは裏表逆に置いちゃダメな理由を説明したり、
楽器はベルを下に床に立てらせちゃダメな理由を説明したり、
その他沢山沢山…普通は「そういうもんだ」で納得してもらっていた様な事まで、つい細かく説明する羽目になっても、先生はやがて苦にならなくなった。

天然だが一生懸命
それがうっちーの最大の魅力だったからなのだろう。
いつしか生徒だけでなく、先生までもが教室にうっちーが顔を出すのをうれしく感じ始めていた。


ところが一方。


実はうっちーは今の自分に不満だった。
確かに先生は最初の頃こそ「判らないならもういい」という姿勢だったのが、今では些細な事でも一生懸命教えてくれる。
教則本も順調に進んでいる。
教室のみんなは自分によく接してくれる。(なぜだか期待に満ちた目で。)

でも、うっちーの心の目標、「ケニーG」に近づけた様な気がちっともしなかった。
なぜそう思うのか…それは自分でもよく判らないのだが、とにかく今している事が「間違ってる」とは思っていないが、でも本当の道では無い、そんな気がしていた。
理由のわからない焦燥感を感じながら、それでも他に手立てを見つけられないまま毎週のレッスンに通っていた。

そんなある日。

うっちーはアパートでぼんやりとテレビを見ていた。
番組はたわいも無いお笑い番組だった。
着流しを着たにーちゃんがギターを持って「残念ー!」とか叫んでる。
視聴者の笑いを誘うためのわざとらしい笑い声につられて、さしておかしいわけでも無いのに、うっちーも乾いた笑い声をあげる。
そして、番組は一旦CMへ。
それはどこかの英会話スクールのCMだった。

「……で、生きた英語を学ぼう!!」

うっちーの笑顔が凍りついた。
うっちーは自分の心の中に電撃が走ったかのような衝撃を感じた。

生きた英語…
生きた…

そうだ!

俺に足りなかったのは生きた音楽だ!
教室の中で楽器を吹いてそれで満足してちゃダメなんだ。
音楽は演奏する奴と、聞く奴がいて、聞く奴が喜んでくれて初めて生きた音楽なんだ!!
俺はあそこにいつまでも居ちゃダメなんだーーー!!!!
外に出て、音楽ができる場所を見つけるんだ!!

気が付けばうっちーは部屋の中で1人仁王立ちになっていた。
こぶしをにぎりしめ、天井を仰ぎ、目を爛々と輝かせていた。

…こうしてうっちーはせっかく馴染んだレッスン室を後にする事になる。
うっちーがこれから向う先には、さらなる大騒ぎが待ち構えているとも知らずに…


先生「うっちー君が来ない…(しょんぼり)」

(続くっ!)



| うっちーがゆく! | 23:03 | comments(3) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(7)
今日一日をふり返ろう!!
午前4時、なっちゃん起床。ついでに叩き起こされる。なんで僕まで…。
午前4時半、なっちゃん出発。いってらっしゃ〜い♪
午前6時、自宅を出発。
午前8時半、コンクール会場となる愛媛県県民文化会館到着。
午前9時50分、なっちゃん本番。ラブリー♪
午前10時半、なぜか松山城に居る。とにかく日差しが暑い。暑いというか熱い。滝のように流れる汗。なぜ僕はここに居るのだろう…
午後0時40分中学校B部門審査発表。なっちゃん達は「優良」…うーん残念。
(中学校B部門は「優秀」「優良」のみ。「優秀」が金だと思ってください。)
午後1時半、松山市内のファミレスにて昼食。たらふく食べる。
午後5時、帰宅。即仮眠。
午後6時半、無理やり起きて外出。
午後7時高松市民文化センター到着。高松ウインドシンフォニー練習。
午後9時半、帰宅……

つ、疲れました…なっちゃんはとっても頑張った。結果は残念だったけど、ラブリーだったから僕はOK♪

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生きた音楽を求めるため、毎週通っていたレッスンを辞めてしまったうっちーだったが、じゃあ生きた音楽って何をしたらいいのか…
正直言ってこれ!というものが見つかっているわけでは無かった。

ただはっきりしているのは、沢山のお客さんの前で演奏したい!という熱い想いだった。

数日後…
うっちーの手には社会人吹奏楽団「I吹奏楽団」のパンフレットが握られていた。

うっちーの言う「沢山のお客さんの前で演奏したい」という思いをかなえるためには、ちゃんとした演奏会活動をしている団体に所属するのが一番だ!
そう思ったうっちーは、それこそ持てる情報網を最大限に生かしながら、さまざまなジャンルのバンドについて調べてみた。
そしてとうとう1つの団体に入ってみようと決心するのだった。

それが、「I吹奏楽団」である。
結成25年の老舗社会人吹奏楽団であり、団員約40名。
うっちーは早速I吹奏楽団の練習場に行き、その場でI吹奏楽団に入団する旨を申し出た。
まさに電光石火の早業。さすが、こうと決めたらまっしぐらなうっちーである。

「うっちー…君だったね。はじめまして。私が当団の代表をしている者です。」
「あ、はじめまして、うっちーです。」
「うちに入ってくれるんだって?ありがとうございます。それじゃ、今日は練習見学して行ってください。早くうちの雰囲気にも慣れて欲しいし。」
「わかりました。じゃあ、隅の方で邪魔にならないように聞かせていただきます。」

うっちーは練習場の片隅にあったパイプ椅子に座り、団員がウォームアップしている姿を
ぼんやりとながめていた。
しかし、そんなうっちーをじっと見つめる一人の女性の姿があった。
やがて彼女はツカツカとうっちーに近づき、こう言った。

「はじめまして。私がサックスパートパートリーダーです。」
「あ、はじめまして。うっちーです。」
「サックスに入ってくれるんだって?よかった。うちのパート、人数不足気味で困ってたの。」
「そうなんですか。」
「そう。今日は見学?なんだ、楽器持って来てないの?」
「あ、持ってきてます。今、車の中に置きっぱなしで。」
「なんだー、じゃあすぐ持ってきて。」
「え?今ですか?」
「そう今。ほら、早く!」
「は…はい。じゃあ、今すぐ。」

うっちーは駐車場の自分の車まで戻り、愛機ソプラノサックスを取り出した。

(早速今日から吹く事になったなー。よーし頑張るゾ!)

気合を新たにうっちーは練習会場へと再び戻ろうとしていた…。

そう、彼は吹奏楽団にソプラノサックス1本だけを抱えて入団してしまったのである。
その重大な意味も判らないまま…

(続くっ!)



| うっちーがゆく! | 23:04 | comments(7) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(8)
ダッパーが普段より親しくさせて頂いている作編曲家に渡部哲哉さんという方がいらっしゃいます。
で、ひょんな事からその渡部さんより、「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」「ストレンジャー・イン・パラダイス」等出版済み楽譜を含むサクソフォンアンサンブル5重奏の楽譜を7曲も戴ける事になりました。ただし、タダというわけにはいかないので、その7曲をダッパーで演奏してその音源を渡部さんへ送る事が条件、だそうです。
何そのこっちに一方的に都合のいい条件は。
受けないわけないじゃないですか。録音?任せておいてください!

嫁じろ「でも録音、8月末がタイムリミットです。」

え………エエエエエエエエエエエエエエエ

てなわけで今日、突貫工事よろしく約5時間ほどかけて全7曲録音しましたよ。
また後日その模様をレポートいたしますが、ハッキリ言って僕ら「録音」をなめてた。ほんと、ごめんなさい。録音がこんなに体力を消耗するとは…

きんじですよ。こんばんは。

渡部さん、音源送りますけど「楽譜返せー!」て言わないでくださいね。

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I吹奏楽団サクソフォンパートのパートリーダーは当時27歳。5年前にわりと有名な音楽大学を卒業した、I吹奏楽団においてはエリートの部類だった。しかし、そういうところを鼻にかける事が全く無く、持ち前の姐御気質から周りの団員に対してとても面倒見がよく、さっぱりした性格なのでみんなから自然と頼られ、また男女を問わず好意を持たれていた。黙っていればかなりの美形だが、大変残念な事に言動はかなりSな傾向もあった。(「だがそこがいい!」と憧れる困った男性団員も居たらしいが。)

しかし彼女は今、その美貌も台無しなほど呆気に取られた顔をしていた。ついさっき「楽器を取っておいで」と指示した進入団員が笑顔で持って来た物はどう見ても「ソプラノサックス」の楽器ケースにしか見えなかったからである。

「えっと…それが君の楽器?」
「はい。」
「…ソプラノだよね?」
ソプラノですよ。」
「アルトとかテナーとかは今日は持って来なかったの?」
「いえ、僕はソプラノだけしか持ってません。」
「え?……アルトかテナーを買う予定とかも無いの?」
「やだなぁ。この楽器があるんだからわざわざもう1本買うわけないじゃないですか。」

そう言ってうっちーは笑った。
うっちーはあやうく例の「ソプラノはアルトのたった半オクターブしか違わない」理論をここでも披露してしまうところだったが、例のレッスン室の先生には物凄い勢いで睨まれた事を思い出し幸いにも言わなかった。

しかし彼女のプライドはズタズタだった。

何?
何なの、コイツ?
いきなり「ソプラノしか吹きません」宣言して!
「僕はトップしか吹きませんのでヨロシク!」って事?
「あんたの時代は終わったんで、これからは俺に任せてもらいましょうかね、へへへ」って事ぉ!?

吹奏楽においてソプラノサックスは、その楽団のサックス奏者達の中で一番上手な者に通常任されるパート。つまりソプラノサックスしか吹かないという事は『トップの座は俺!』宣言と同じであった。

(よ…よーし!そうまでおっしゃるなら、その実力聞かせてもらおうじゃない!)

唇の端をぴくぴくと引きつらせながら彼女はうっちーに1枚の楽譜を渡した。

「じゃあ、これがソプラノサックスの楽譜ね。来月に予定している定期演奏会の曲。『パリのアメリカ人』って曲だけど、ソプラノサックスにソロがあるからよろしくね!」

本人は平常心でしゃべったつもりだったが、実際はかなりキレ気味の声だった。
この時、うっちーは渡された楽譜に目を向けていたが、もしうっかり彼女の顔を見ていたら速攻で逃げ帰ったかも知れない。この時彼女はまさに般若の顔をしていた。(彼女の背景には『ゴゴゴゴゴゴゴ』と効果音が見えるようであった。)

だが、ソプラノサックスだけを持って楽団に入団する事の意味を全く知らないうっちーにとって、そんな彼女の態度は全く自分とは無関係の事だった。

(ソロ?ソロって確か1人で吹く事だよな。大変そうだなぁ…)

事の重大さが全く判らないまま、のんきにそんな事を考えていたうっちーは、さっそく楽譜を吹きはじめた。

ボーーーー・…ボ・ボ・ボーーー………ボ…

うっちーの音を横で聞いていたパートリーダーは、みるみるその目を見開き始め、最初の1小節だけで絶望的な確信をした。

こ、この人っ!!!すっごい初心者!!!!
マジありえない!ソプラノサックスしか吹かない初心者!!??
いったい私にどうしろって言うのーーーーーー!?

彼女の心の叫びは残念ながらうっちーに届くはずも無かった…

(続くっ!!)



| うっちーがゆく! | 23:22 | comments(9) | trackbacks(0) |
うっちーがゆく!〜メガマーツ誕生秘話〜(9)
まずは昨日の日記のお詫びから。
先に言い訳するとですね、ちょーっと土日無茶し過ぎたんじゃないかと。
お陰で活動限界を超えてしまって、テンションがおかしくなってたみたいです。
誰だよ「千明」って。
テンションが妙な時には文章書いちゃダメって言う生きた見本みたいなもんですね。昨日の日記は最初から最後まで文章が無茶苦茶です。うっちー君の「中の人」から痛い視線が送られているようで…その内こっそり書き直しますので、皆さんはどうか当分の間昨日の日記は読み返し厳禁っつー事で。
(イカサマさんが指摘した「進入団員」は面白いから絶対書き直さないけどね。)

さて、今日は今週末に予定されているA崎君結婚式での演奏の選曲&練習を行いました。ブランシアY下君リベラめぐちゃんとのクインテットは普段なかなか無い組み合わせでしたので、かなり楽しかったです。
ただ、5人の都合がうまく付かず、残念ながら練習は今日が最初で最後。後は当日に1時間程度しか合わす時間が無いという、全く持ってA崎君に合わす顔が無い……や、これは洒落では!そんなつもりでは!

こんばんは、きんじですよ。

同じ落とし方は2回まで。

 --------*--------*--------*--------*--------

吹奏楽の練習方法は学生の時と社会人とでは大きく違う。
学生は土日平日も関係無く毎日練習するし、学校の複数の教室を使って、パート毎に分かれてパート練習をきっちり行ってから、最後の仕上げで合奏練習を行う。
これに対し、社会人は練習する時間はせいぜい週に数時間。練習場も予算の都合で1部屋しか取れない場合が多いため、全体合奏練習ばかりになりがちなのが現状である。

I吹奏楽団も例外では無く、うっちーが入団したその日も程なく合奏練習の開始時刻となった。しかも間の悪い事に今日は「パリのアメリカ人」の合奏を行う日だった。
うっちーは入団したばかりだし、楽譜を渡された直後。「今日は見学しています。」と言えば良かったのだが、何だか勢いに流された状態で合奏に参加する事になってしまった。(あるいはそれはパートリーダーの策略だったのかも知れない。)

トレーナー兼指揮者がメンバーの前に立つと、それまで各自で一生懸命個人練習していた喧騒とも言える音がピタリと止まった。

「それでは前回の注意点の確認も含めて一度通しましょう。」

そう言って指揮者が指揮棒を構える。
それを合図に全員が楽器を構え、うっちーも慌てて楽器を構えた。

そして一呼吸置いた後、指揮棒が振り下ろされ、演奏が始まった。

まだ練習初期段階だったために演奏スピードは遅めだったが、それでもたった今渡された楽譜を初見で演奏する事など到底できないうっちーは、たちまち楽譜を見失い、仕方なく「僕は今は見学するつもりですよ。」という態度を取る事にした。
やがて、演奏はソプラノサックスのソロ部分になったが、当のうっちーは楽器を構える素振りすら無い。指揮者は「あれ?」と思い演奏を止めた。

「今日はパートリーダーさんがソプラノ吹かないの?君は…始めて見る顔だね。ソプラノは君が吹くの?

つまるところ指揮者の質問は「この曲のソプラノのソロは君に任せていいんだね?」という意味だったのだが、そんなニュアンスがうっちーに理解できるわけはない。

「はい。僕がソプラノを吹きます。」

あっぱれ!うっちーは「ソプラノのソロは僕に任せて下さい。」と答えてしまった。
何も知らない他の団員は「へぇ〜」と言う顔をしながら、この自信有り気な新入団員君を期待感いっぱいで見つめていた。

「判りました。じゃあ、練習番号5番から始めますので、ソプラノさん入って下さい。」

そう言って指揮棒を構える指揮者。
 (練習番号5?)
頭の上に「?」マークがありありと浮かんでいるうっちーを見て、大慌てでパートリーダーが小声で「ここから」とうっちーの楽譜の練習番号5番の箇所を指差す。やっと吹き始める場所を了解したうっちーは改めて楽器を構えた。
それを見て指揮者は指揮棒を振り始めた。
演奏が開始され、すぐにソプラノのソロの部分となった。

ボ………ボーーー………ボーー…

それはうっちーにしてみればよく頑張った方だと言える。
楽器を始めて手にしてからわずか3ヶ月で練習とは言え吹奏楽の中でソロにチャレンジしたのである。ちょっとはその度胸を誉めていいのかも知れない。
ただ、そんな事情を知るはずも無い指揮者及び他の団員達は自分の耳を疑った。

こ…これはどう聞いても初心者の音…。まさか本当にサックスのパートリーダーは自分がソロを吹くのをやめて、彼に任せてしまうつもりなのだろうか。

「えーっと…もう一度聞くけど、ソプラノは君が吹く事で決定なのかな?」

替わってパートリーダーが答えた。

「彼はソプラノ専門なんです。だからこのままでお願いします。」
「そうですか……まぁ、よろしくお願いしますね。」

今度は元気良く答えるうっちー。

「はいっ!!」

オマエは黙れ!
パートリーダーは本気でそう叫びたかった。
彼女がその言葉を呑みこんでしまったのは、単に騒動になるのが嫌だったからか、それともうっちーを見てしまうと毒気が抜かれるからか…いずれにせよ、『ソロはうっちーが吹く。』という事はいつの間にか決定事項となってしまったのである…。


(続くっ!!)


| うっちーがゆく! | 23:08 | comments(5) | trackbacks(0) |
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